過労死白書から考えた。まず自分を幸せにしよう。

ハロウィーンが終わり、11月。
今日はちょっぴり硬いトピックです。
「過労死等防止白書」の話です。

一般には「過労死白書」と呼ばれています。
10月のおしまいごろに発表されました。

2014年成立した「過労死等防止対策推進法」が義務付けた
過労死を取り巻く現状や対策について年次報告、
それが「過労死等防止白書」です。
労働時間やメンタルヘルス対策の状況、
過労死等の防止のための対策の実施状況などについて
まとめられています。

2016年に初めて刊行された今年3年目の新しい白書です。
今年は過労が目立つ重点業種として次の5つが挙げられています。

教職員
医療
IT産業
自動車運転従業者
外食産業

そして、過労となる理由として次のように報道されていました。

これらの5業種のストレスの要因には、長時間労働や同僚・上司との人間関係だけでなく、「教職員」では『保護者やPTAへの対応』「医療」「自動車運転従事者」では、「患者や乗客からの暴力」など仕事で接する相手から受けるものも多かったということです。
TBS Newsより)

保護者、患者、乗客、顧客、お客…と
業種によって呼び方は違いますが
この5業種、
いずれも個人客に対してスキルやサービスを提供する職業、
という「接客業」といってもいいでしょう。

いずれもお客様への対応もストレスの要因になっているということです。

キレる客。

このうち私が特に気にになったのは「患者や乗客からの暴力」でした。
「キレる客」ですね。

医療は、健康を扱う産業です。
医療従事者の「お客さん」、つまりは「患者さん」は
不健康な状態のことが普通です。
身体が弱っている時は、不安や無力感を結構抱えているものです。
健康なときよりも、より一層暖かく、
やさしく、丁寧に接してもらうことを望んでいる。

ましてや入院となると、慣れない場所、
慣れない人との生活になります。
自由度の少ない生活。
患者さんは、ストレスでいっぱいです。

そんなときに、ちょっと気に食わないことがおきたら?

振れ幅の大きな感情表現になることは目に見えていますね。
その度合いが過ぎて、カラダを使った表現になれば「暴力」となります。

白書では労災認定された看護師52人のうち
23人が患者からの暴力や暴言を受けたとされています。
看護師さんは患者さんと直接接する機会も多いことから、
こうした結果につながっているのでしょう。

もうひとつ「自動車運転従事者の乗客からの暴力」。

これはサービスそのもの、に対する不満もあることでしょう。
時間に遅れたり、混んでいたり、運転の仕方や道順が気に入らなかったり。

けれど、おそらく、それだけではありません。
むしろ、それは「引き金」のようなものかと思うのです。

日常の中で抱えている、怒りや不満のようなものへの
抑えがきかなくなってしまう。
車内という密室で、
ドライバーという知らない相手に対してだったら表現できてしまう。

あえてわかりやすい表現をつかえば
看護師さんも、タクシードライバーさんも
「やつあたりされている」可能性がとても高いと思うのです。

言い換えれば、もともと不機嫌な人の相手をしているから
「暴力を振るわれてしまう」ということ。

そもそもの「お客さん」をゴキゲンに

それぞれの職場で、
働く人たちのメンタルヘルスを
サポートするシステムは必要です。

けれどそれは、ほんの入り口にしかすぎません。
もっと幅広い意味でのメンタルケアを広げることも
私たちは考えた方が良いかと思うのです。

ここで挙げられた5つの産業の「お客さんたち」のほうが
ゴキゲンでいられるようなメンタルケアを広げることです。

あ、間違えないでください、
この5つの産業の現場で、お客さんをご機嫌にしてあげよう、
といっているのではありませんよ。

保護者、患者、クライアント、乗客、顧客….
この人たちが「もともと」ご機嫌になってもらおう、ということです。
そうすれば、
こうした5つの産業に従事する人たちの
ストレスも減っていくでしょう。

いろんな対策があると思います。
が、一番のベースとして
わたしたち ひとりひとりがが
「読み書き、計算」ができるように、
ストレスを貯めない方法を身につけておくということです。
自分の心をゴキゲンに保つことを、きっちり知っておく。
そんなふうに
メンタルヘルスのリテラシーを高める必要があるでしょう。

心が苦しい時には、自分に何が起きてるの?
どうすれば、それがわかるの?
どうしたら、ラクになれるの?
ラクになったら、どんなふうに人と繋がれる?

誰かのためにがまんする、誰かのためにがんばる…の一歩手前に
自分にストレスをかけずに生きること
ストレスを手放すことを身につければ
自ずと他人のために生きていけるようになります。

メンタルヘルスリテラシーが高まれば
それぞれが幸せになる。
それは中長期的に見れば、ストレスの少ない社会になります。
個人個人の「幸せ度」があがれば、免疫力もあがるでしょう。
きっと医療費も削減されるはず。

まず自分を幸せに。
まず自分のストレスを手放すことを身に着ける。

それこそが「医療改革」「働き方改革」だなあと思うのです。

縦割り行政、にとっては難しいかもしれませんが
文科省と厚労省が手をとって考えるべきことだろうな、と
ほんとは大真面目に思ってます(笑)。

それでは、みなさま、ごきげんよう。
自分にやさしく お過ごしください。

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