私のセッションのベースとなっているのは、溝口あゆかさんが提唱しているインテグレイテッド心理学と、感情解放のセラピーEFT, Matrix Reimprintingの組み合わせです。個人的にはこれはラクになるのに最強の組み合わせだと思ってます♪
最近、インテグレイテッド心理学についてあゆかさんがブログで「解剖心理学」という例えを使って説明していらっしゃいます。この言葉が生まれる瞬間に、実は立ち会っているのですが(っていうとかっこいいけど、単に雑談してただけ)、あゆかさんが書いているのを読みながら、「そういえばずっとそんな風に思ってたよなあ」と思いをあらたにしておりました。
そこで気づいたんですが、私、似たことをなんと自分で昔書いていたのでした。それを発見した時は「結構私もやるじゃん」と自画自賛しましたが、そのあとで自分の忘却力にあきれました(たった半年前のことなのに覚えてないんだもん…)。
その時はわたしは「心の解剖生理学」という書き方をしていましたが、「解剖心理学」のほうがカッコいいよなあ。そのへんの言葉のセンスが、さすが師匠だと思うのでした。
ところで私のセッションの半分ぐらいは問いかけです。EFTやMatrix Reimprintingといったセラピーを全く使わないまま90分が過ぎることもあります。
セラピーを通じて感情を解放したときの軽やかさといったらありませんが、問いかけによって全く気付いていなかった思いに遭遇したときの気づきや驚きもなかなかのものです。どうしてこの思いに気づいていなかったのだろうと唖然とします。それが見えるだけで本当に世界が違って見えることもあります。問いかけ自体がセラピーにもなるんですね。
問いかけなしには「苦しみ」の構造が全くみえません。苦しんでいるのはわかるけれど、どうして苦しいのかをわかりながら対応したいなあと思うのです。
たとえば、発熱時にとりあえず解熱剤をだしてその場を切り抜ける、だけでなく、どうしてその高熱がでているのか、という原因をみつけて、そこに対応したい。でなければ、一時的に熱が下がるだけで、また発熱するわけですから。(もちろん、それが悪いわけではありませんし、すべてのケースにおいてこういう対応が適切というわけでもありません)
ココロもそれと同じで、イライラ、ゆううつ、悲しみ、憎しみ、絶望感、といった表面上の症状に対処するだけではなく、それを生み出す原因への対応が長い目でみたとき大きな治癒につながっていくことでしょう。
で、問いかけは、その「原因さがし」のプロセスにあたります。「問い」というツールを使って、その人の心のなかを少しずつ掘り下げていき、ずっと潜んでいた「痛み」を発する原因をみつけるプロセスです。ちなみに「痛みを発する原因」がビリーフやそれに伴うネガティブな感情ですね。
このプロセスは、本当に心(この文脈では潜在意識も含まれます)の「解剖」であり、同時に「エゴの解体」です。解剖すればしくみがわかるし、しくみがわかれば解体しやすくなる。解体すればエゴは消える。癒しと非二元の近さはここです。
話が逸れましたが、そんなわけで私は長いこと自分のやっていることを「ココロの外科医」みたいな気分でいたのでした。
メスでカラダをあけ、痛みを生み出す病巣をみつけ、治療し、縫合するするのが手術。問いかけでココロの奥(潜在意識)を開けてゆき、苦しみをみつけるビリーフをみつけ、EFTやMatrix Reimprintingでケアするのが私の仕事。この仕事について家族に説明したときに、「ブラック・ジャックみたい」とふざけ半分に言われたのが心に残っていたのは、自分でも薄々そう思っていたからなのでしょう。
そう、私がやっているのは、ココロの手術 なのかも。
ちなみにブラック・ジャックはティーンエイジャーの頃の愛読書でした。「あんな風になれたらかっこいいなあ」と思ったものです。といっても、手先は不器用ですし、体力もなかったので、「かっこいいな」と一時的にあこがれてただけで、外科医になろうという努力は何ひとつしませんでした。が、「ココロの外科医」の端くれぐらいにはなれたかもしれません。当時の自分に、ちょっと教えてあげたい気がします(笑)。「Black Jack」じゃなくて、「Black Junko」。へへへ。
いただきもの。畏れ多くて使えません(笑)。